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みなさん「3R」という言葉を覚えていますか?
小学校・中学校で習った方が多いでしょう。
廃棄物を減らすリデュース・リユース・リサイクルの3つの言葉を指します。
環境保全やSDGsという認識が広まりつつある現在ではより身近な言葉になってきたのではないでしょうか。
今回は3Rに加えて新たに提唱されるようになった「サーキュラーエコノミー」という言葉についてご説明します。
サーキュラーエコノミー(循環型経済)
サーキュラーエコノミー(循環型経済)とは、資源利用に伴う環境負荷を軽減させるための経済システムのことを言います。
資源の新規投入量と消費量を抑えて、既存の資源を可能な限り有効活用させることを目指しており、これまでは記されていた原材料や製品を再利用することで付加価値を最大化します。
サーキュラーエコノミー(循環型経済)の対義語となるのがリニアエコノミー(線型経済)になります。
リニアエコノミーは大量生産・大量消費・大量廃棄の経済システムで現在に至るまで、主流となっているシステムといえます。
この経済システムのままでは、地球温暖化や海洋プラスチックなどの環境問題に拍車がかかり、地球上の資源が底をついてしまう恐れがありました。
そのため、製品の設計段階から資源の回収や再利用が考慮されることが前提となるサーキュラーエコノミーへの方針転換が求められているのです。
サーキュラーエコノミー3原則
サーキュラーエコノミーはその活動をより活発にさせるべく、2010年に3原則が定められました。
①廃棄や汚染を出さない
製品の設計段階から廃棄物や汚染を発生させないようにする。
外部からのマイナス要因を明らかにし、その要因を排除できる設計をする。
マイナス要因を排除できる設計をすることによって、サーキュラーエコノミーの効率を高める。
②製品と素材を循環させる
製品を使用した後も循環させて使い続ける。
技術と素材の両方の面から、製品や部品を常に最大限に利用可能な範囲で循環させることで、有限な資源からの生産を最適化する。
③自然を再生させる
資源を有効利用して自然のシステムを再生させる。
有限な資源のストックを制御し、再生可能な資源の流れで収支を合わせる。
そのことによって、資源の保存・増加を促進する。
以上を3原則として重要事項と定めています。
3Rとの違い
それではサーキュラーエコノミーと3Rの違いはなんでしょうか?
どちらも廃棄物の流出を防ぐための取り組みとして周知されています。
両者の違いは「廃棄物」の前提条件です。
3Rは「廃棄物をできるだけ出さないようにする」「使用済みの製品を資源として有効利用する」という内容で、廃棄物は出る前提とした取り組みです。
一方でサーキュラーエコノミーは、廃棄物は製品の設計段階から発生させないという前提の取り組みです。
微々たる違いに思えますが、既に発生した廃棄物にどのように対応するのかと、廃棄物を出さないためにはどのようにすれば良いのかという大きな考え方の違いが2つの間にはあるのです。
意識で変わる「廃棄物を出さない」
今回は近年注目されているサーキュラーエコノミーについて簡単にご紹介しました。
現在、サーキュラーエコノミーの取り組みは主に企業や自治体といった大きな組織で行われています。
そのため、消費者である私たちが全く同じ取り組みを日頃から意識するのは難しいでしょう。
しかし、サーキュラーエコノミーの前提である「廃棄物を出さない」という考え方を持つことはできます。
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